自分の住宅ローンを他人に返済してもらえる

住宅ローンの負担額ゼロで夢のマイホームが手に入れられる。そんなうまい話があるものかと、ふつうは思うに違いない。しかしこれが、ある。

難しいことではない。ちょっとした発想の転換だ。住宅ローンの返済分を「マイホーム」に稼いでもらう、あるいはローンを他人に払ってもらう方法といっていい。自宅の一部を他人に貸し、その家賃収入を住宅ローンの返済に充てるのだ。

収益マイホームにはいくつかのパターンがあるが、最も実践しやすいのは一戸建て用の土地を取得し、自宅と賃貸兼用の建物を建てる方法だ。マンションやアパートに投資するのとは違い、自宅なので住宅ローンを利用できる。住宅ローンは種々のローンのなかで最も優遇されており、低金利で長期のローンが組める。融資条件もそれほど厳しくない。

自宅の一部を貸すのに住宅ローンが使えるのか、と思われるかもしれない。しかし、住宅ローンの融資条件は一般に、自宅の一部を店舗や事務所などに使う場合に配慮し、住宅部分が50%以上あればよいとなっている。つまり、半分を業務用(ここでは賃貸用)に使っても住宅ローンは組めるのだ。

マイホームに加えてお小遣いも入る!その仕組みとは
図を拡大
マイホームに加えてお小遣いも入る!その仕組みとは

実際に収益マイホームを建てたM氏の例を挙げてみよう。場所は首都圏の郊外。土地面積約90平方メートルの2階建てで、延べ床面積は約100平方メートル。2階を自宅にして1階にワンルームを3室とって貸している。

家賃は月5万円で、3室合計15万円。土地・建物にかかった費用3000万円を住宅ローンで借りて、月々の返済額は9万円強。家賃収入でローンを返済するだけではなく、月々6万円近くが手元に残る計算だ。固定資産税や修繕費などもこの収益で賄えるし、仮に1室が空室になったとしても、十分に住宅ローンは返済していける。