揺るぎないアイデンティティを持つ女にムカつく女
心理学者 植木理恵さんが分析「知らなきゃ損!女が女を嫌うココロの構造」

日本は女性の管理職とか、経営者、国会議員の数がほかの国に比べて非常に少ないのが特徴です。キャリアもひとつのアイデンティティ。女はアイデンティティがあれば元気になれるのですが、もともと社会に職業のアイデンティティが少ないので「母」「妻」というアイデンティティに向かうしかありませんでした。でも、今は揺らいでいる時代。「妻」や「母」がベストなのか、よくわからない。契約社員も多くなり「○○の社員です」と胸を張ることすらできない時代。アイデンティファイできない状態は、すごくストレスフルです。

自分探しの試行錯誤の苦悩から降りて、自我が確立すれば「私は私」と、他人の目は気にならないのでメンタル的には健康です。揺るぎないアイデンティティを無神経に露わにされると、自分探しをしている女は腹が立ちます。「私にはまだ可能性がある」という誇りがあるからです。

こういう女の揺らぎのようなものは、男にはきっとわかりにくいでしょうね。ただ、アイデンティティを持つのも良し悪しです。アイデンティティがない人ならではの良さもあるので、自我を確立するのが本当によいのかどうか、よくわかっていないのです。たぶん正解はないと思います。