身の回りにあふれる「数字」には、意外や「常識」や「直感」と「結果」が異なるケースが少なくありません。「数の感覚が鈍感なために、大きな勘違いをして損をしてしまうことは少なくないのです」と、問題を提供していただいたサイエンスライターの野口哲典さん。クイズは前編・後編あわせて10問。さて、あなたの数字の感覚は?
Q1. カギをつければ安全か?
父さん「かあさん。新しく買った自転車が盗まれないように、カギを買ってきたぞ。番号はかあさんの誕生日(5-0-1)だよ」
母さん「ありがとう。でもね、この3ケタのダイヤル錠ではあまり安心できないわよ。開けるのにはだいたいそうねぇ……」
→ 3ケタのダイヤル錠、開けるのにかかる時間は?
A. 母さん「3ケタの番号の組み合わせは、10×10×10=1000通りよね。1秒に1つの組み合わせを試すことができれば、1000秒(16分40秒)。15分かそこらで、全部の組み合わせが試せることになるわ。000から始めたとすれば、5-0-1はちょうど半分くらいなので、10分もかからないわね」
父さん「思ったより簡単に開くんだね」
母さん「せめて、4ケタでないと安心できるとはいえないかも。4ケタなら、すべての組み合わせを試すのに、1秒に1つの組み合わせを試したとしても1万秒(2時間46分40秒)かかりますからね」