ですから、自己防衛タイプへの対処方法は、周りが誰も尻拭いをせず、本人に責任を取らせるよう仕向けると効果的です。

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責任逃れの2つのタイプ

もし部下がこのタイプだったとき、「ちゃんと責任を取れ」と指示すると、上司としての責任逃れと取られかねません。自信がなく、甘えで逃げようとする人に対しては、本人を成長させるしか解決方法はありません。ある仕事を一挙に任せるのではなく、細分化してその人ができる範囲内の仕事を任せる。それができたら次も任せて、少しずつ自信を与えていく。

面倒ではありますが、彼を成長させないといつまで経っても組織のお荷物のままですし、ちゃんと責任を果たしている人の士気も下がるので、致し方ありません。

また、組織の中で責任逃れをしている人がいると、彼を追及したいけど、全体の和を乱したくないというジレンマに陥ります。そういう葛藤を乗り越えるには、「統合」「服従」「支配」「回避」「妥協」という5つの方法があります。「統合」はお互いが交渉していい解決策を導く理想形。「服従」は面倒だから私がやります、というパターン。「支配」は上司じゃないとできませんが、部下に押し付ける。「回避」はひたすら逃げる。「妥協」は読んで字のごとく。

たとえいい解決策が導かれなくても、ちゃんと話し合いを持ったほうが、後々精神的に病まないといわれています。相手に言うときは、感情と事実を切り分けて、相手を非難するのではなく、相手の行動や改善点を淡々と指摘することを心がけましょう。

ホステス時代のお客様で、遊び方は滅茶苦茶で、飲んでいるときは社員の悪口ばかりという大企業の社長さんがいました。でも、会社は順調で、大きな問題も起きない。その社長さんは、人間性には疑問符がつきましたが、責任逃れだけは絶対にせず、最終的な責任はきっちり取っていましたね。

心理カウンセラー 塚越友子 
東京女子大学大学院社会学修士号取得。報道や広報の仕事を経て、銀座でナンバーワンのホステスに。その後、心理カウンセラーとして独立し、東京中央カウンセリングを設立。
(構成=吉川明子)
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