「独立国家としての日本のあり方」を追求するという安倍首相の理念が、日米関係に微妙な影を落とし続けている。靖国参拝、憲法改正等々、それは、戦後70年近く続いている戦後体制を変えるという深刻な問題に繋がりかねないからこそ、日米関係に極めて難しい軋みが生じるわけである。

中国の台頭により日中間の緊張が増大する状況下で、日韓関係も厳しさを増している。これに対する米国の危惧が背景にあることは間違いないにしても、安倍首相の基本理念が、戦後の日米関係、いわゆる戦後体制を揺るがす根本問題を内包していることも否定できない。

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