「倍返し」しないと生き残れない世界
働きがいの感じ方では役員クラスと一般社員の間には大きな差が生じている(図6)。石倉氏は「若手が抑圧されている証拠」と見る。
「私のセミナーに参加する若い人が『トップは変わらなければと言うが、部下が何か言ったところで何も変わらないのです』と嘆いていました。いまだ、上司にはっきりものを言う部下は好かれないのです」
上司の理不尽な仕打ちにはガツンと「倍返し」したいところだが、若手ほど消極的な結果が出ている(図7)。倍返しを異動で倍返しされるリスクを警戒してとも考えられるが、高木氏は「ケンカの仕方を知らないのでは」と読む。
「役職が上がるにつれて、やった、やられたという経験をし、そういう場も目の当たりにします。倍返ししないと生き残れない世界です。戦いに勝ち残った人が昇進するので、上位者ほど、倍返しをする奴は気骨があると感じるのです」
倍返しの事情にはまだ疎い若手ではあるが、仕事量は昨年より増え(図8)、2014年はさらに増えそうだと予想する(図9)。