ゴディバは1972年に日本に上陸し、現在は全国の百貨店やショッピングモールを中心に350店舗以上を展開している。2010年にゴディバ ジャパン社長に就任したジェローム・シュシャン氏の著書『挑戦するブランド、ゴディバ』(Gakken)より、成長の裏側をお届けする――。
ゴディバの看板
写真=iStock.com/code6d
※写真はイメージです

プレミアム感があるのに手が届く

――ゴディバ ジャパンの社長に就任する前には、スペインの高級磁器人形の会社であるリヤドロ ジャパンの社長を務められていました。それ以前には世界的なラグジュアリーブランド企業であるLVMHでも仕事をされています。ゴディバというブランドには、どんなイメージをお持ちでしたか。

【シュシャン】すぐに思い浮かんだことがありました。すごくプレミアムな商品だけれど、一方で誰でも買うことができる値段のものだということです。ここに、強い関心を持ちました。リヤドロはとても高価な商品をたくさん扱っていました。もちろん伝統も素晴らしいし、クオリティも高い。ただ、やはり高価なものは誰でも買える価格ではないし、頻繁に買えるものでもない。

ところが、ゴディバはそうではありません。高いクオリティの商品、プレミアム感もある商品ですが、買えないわけではない。商品のラインナップの拡大や、販売チャネル作り、販売の仕方次第で、大きな可能性があると思いました。だから、社長にお声がけいただいたときはうれしかったですね。

10年間で業績3倍に成長させたゴディバ ジャパンのジェローム・シュシャン社長
写真提供=ゴディバ ジャパン
10年間で業績3倍に成長させたゴディバ ジャパンのジェローム・シュシャン社長

上陸から約40年、安定はしていたが…

――2010年でしたが、社長就任について、周囲の声はいかがでしたか?

【シュシャン】正直に申し上げますが、残念な声もありました。リヤドロ時代にたくさんのバイヤーともお付き合いがありましたが、「今さらゴディバに行って、どうするの」という言葉もいただきました。当時、すでに日本のゴディバは約40年の歴史があって、日本中にたくさん店舗があったからです。

安定している反面、新しいニュースも少なかったし、正直話題性もあまりありませんでした。バイヤーからしてみると、もうできあがったブランドというイメージだったのでしょう。だから、「今からゴディバに行って、何をするのか」という印象だったのだと思います。

――ところが、ゴディバはそこから驚異的な成長を遂げることになります。何がポイントだったのでしょうか。