2026年の夏、日本列島を多くの台風とそれに伴う大雨が襲い、また線状降水帯が各地で発生して局所的な被害が目立った。統計データ分析家の本川裕さんは「大雨をもたらす要因として気候変動が指摘されているが、日本人は『それはコントロールできないことだ』と諦めの境地になっていることがわかった」という――。

日本列島に襲いかかる気候変動の影響

何個もの台風、それに伴う大雨とその被害が日本列島を襲った。猛暑が続くと思ったら、今度は大雨と異常な気象を感じざるを得ない。地球温暖化の影響がいろいろなかたちで異常気象を生んでいると感じるこの頃であるが、日本人は世界の中でもこうした気候変動の影響について諦めに近い感情をもちがちだという点もあきらかになっている。

今回は、このところの猛暑と大雨をデータ的にふりかえるとともに、気象変動に対する意識の推移を国際比較の中で見てみよう。

猛暑、一転して大雨

東京の今年9月までの月別の基本的な気象データ(平均気温、降水量、日照時間)を図表1に掲げた。今年の値はオレンジ、比較のための平年値を水色で示している。

7月までの平均気温は6月をのぞいて例年よりかなり高く、暑い夏が襲いかかってきていた。7月までは今年も暑い夏が続くと思っていたら、何個もの台風の影響などで、6月につづいて、8~9月は、特に9月は例年にないほど降水量が多くなった。平均気温は例年並みとなったものの、日照時間は平年を下回った。

これは東京の気象であるが、次に全国の動きを見てみよう。

図表2は、6~8月のアメダスの日次累積地点数であるが、猛暑日(最高気温35度以上)が全国各地でどれほど多かったかを示している。一昨年(2024年)に続き、昨年(2025年)は過去にみられないほど猛暑日地点数が多くなり、ひどく暑い夏が2年続いたため、今年からは新たに最高気温40度以上の「酷暑日」が新たに発表されるようになったほどである。

【図表】この3年、従来にない暑い夏:猛暑日地点数過去最多

今年(2026年)も8月の上旬までは、全国的に暑さが続き、一昨年の2024年並みの累積猛暑日地点数となっていた。

今年も異常に暑いのかと思っていたら、次々と台風が発生し日本列島に上陸、あるいは付近を通過し、一転、例年にない大雨が続く気候となった。線状降水帯が各地で発生し、局所的な大雨とその被害が目立つようになった。