外食業界に起きる変化
――逆に言えば、買い替え需要も期待できるのでしょうか。
【金子】おっしゃる通りです。別の調査では、実際にこの薬を使い始めて半年ほどで、体型が変化したことによってアパレルへの支出が約10%増えたという結果もあります。
ですので、ここで重要なのは、アパレル市場全体が縮むと理解するのではなく、この移行期に在庫リスクは確かに高まる一方で、買い替え需要も生まれるという点にあると思います。
――外食はどのような状況なのでしょうか。
【金子】こちらも調査によって数字が分かれています。ある調査では、インクレチン関連薬の使用開始から半年ほどで外食の支出が約8%減少したという報告がある一方、インクレチン関連薬の利用者の外食頻度は、非利用者と比べて高いという結果もあります。
一見すると矛盾しているように感じるかもしれません。確かに一度に食べる量や注文する品数は減る可能性が高いのですが、外食という体験自体をやめるとは限らないと思います。
そのため、大きな一皿を注文する代わりに小さな料理をたくさん選ぶ、複数人でシェアをする、あるいは栄養価に優れた高タンパク質なメニューを選ぶ、といった変化が起きている可能性があります。
こちらもアパレルと同様に、外食市場全体が縮むと考えるのではなく、メニューや量、価格設定といったところで、需要がどこからどこにシフトしているのかを見極めることが適切かと考えています。
※ 詳細な情報、また記事の出典については丸紅経済研究所のレポート「インクレチン関連薬の産業インパクト」をご覧ください。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます

