自分が主導権を握る「相談の仕方」
最後にご紹介したいのが、第9位の『大事なことだけ聞く力』です。
著者の堀田秀吾さんは、言語学や心理学を専門とする明治大学教授であり、多くのベストセラーを上梓してきた作家でもあります。
本書で堀田さんが切り込むのは、「人の話を聞きすぎることのデメリット」。
「人の意見に流されて決断できない」「いつも聞き役に回って疲れ果ててしまう」――そんな悩みを抱える人は少なくないはず。堀田さんによれば、聞きすぎてしまうのは「心が弱いから」ではありません。「自分で考えるより他人に従うほうがラク」と判断する脳の仕組みや、空気を読むことを求める日本語特有の性質が影響しています。
そこで本書では、頭の中が他人の声でいっぱいにならないための具体的な工夫が紹介されています。
そのポイントの1つが、誰かに相談するときは、主導権を握る質問形式にすること。
「どうしたらいいですか?」という聞き方では、相手の返答をそのまま受け取ってしまいがちです。そうではなく、「AとBで迷っていますが、どちらが良いと思いますか?」のように選択肢を自分で用意して質問してみましょう。これなら、相手の知恵を借りつつも、判断の主導権を自分の手元に残しておくことができます。
「聞く力」はすばらしい才能ですが、聞きすぎてしまえば、逆にしんどくなってしまうこともあるでしょう。周囲に気を遣いすぎて自分を見失いがちな人にこそ、おすすめしたい一冊です。
今月も、働き方からAI活用法、疲労回復まで、幅広いジャンルの本がランクインしました。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます


