リニア早期開業に「赤信号」が灯りかけている
もう1つの一時撤退を許さない大きな理由は、リニア沿線の地元自治体の存在である。
自治体職員は、2027年開業を目標に1日でも早いリニア建設のために用地取得や移転交渉など厄介な問題をすべて引き受けさせられ、住民らとの交渉の前線に立っている。そんな状況下で、JR東海がリニア工事からの一時撤退などを言い出したら、怒り出すのは間違いない。
大前氏の勧めるリニア工事からの一時撤退ができないとすると、JR東海はいったいどうすべきなのか、それは難しい話である。
ひとつわかるのは、大前氏の指摘した事情などを踏まえると、JR東海は南アルプスルートの最難関と言われる静岡工区の工事完了時期、それに伴う名古屋までの新たな開業時期を発表することに慎重になっているということだ。
丹羽社長は7月24日に国交省を訪れた際に「年内には、品川―名古屋間のリニア開業時期を示す」と表明している。
1日も早く、静岡工区の工事をスタートしなければ、品川―名古屋間の早期開業に“赤信号”が灯ることは間違いない。
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