ただ、ネガ=批判的と言っても、内容は「外国人政策が手ぬるい」とか「消費減税が遅い」という右派的な立場からの批判が目立つ。

選挙ドットコムの鈴木邦和編集長は、筆者も出演した7月21日のBS番組で、「若い世代の最大の関心は経済・物価高対策にある。高市政権への支持は経済政策への期待に支えられていたが、暮らしが良くなった実感が乏しく、その期待が剝がれている」と指摘した。さらに、23日に配信された「選挙ドットコムちゃんねる」のYouTube動画で、「高市政権へのネガティブ動画の一番の材料は消費税、二番目は国会運営で、皇室典範も相当な材料になっている。国民民主党、参政党、日本保守党など保守系野党の支持層による内閣支持は、発足当初の8~9割から3~4割に落ちた」と分析している。実際、高市首相が与党の反対を押し切って消費税の減税を決めた後の7月の最終週では、一転してポジの件数が反転して「ネガ」を上回っている。

この動きがどこまで支持率と連動するかは分からないが、少なくとも高市人気の中心になってきた高市ファン層(高市氏にポジティブな投稿をする層)が、揺れ動き始めたことだけは確かだ。

国会議事堂
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「国会運営は落第点」党内から漏れる不満

潮目が変わった大きな要因は、皇室典範と消費税減税をめぐる高市首相の政権運営だ。

6月、まだ高支持率に支えられていた高市政権は、衆院で4分の3という圧倒的な数の力で、皇室典範改正や国家情報室設置、国旗棄損罪と「国論を二分する政策」を次々に実現させた。しかし、与党が過半数を持たない参院では、強引な国会運営に野党側が反発、会期延長の末、全ての法案を成立させたが、その一方で、物価対策や消費税減税問題は、各党の協議が難航したこともあって手を付けられないままだった。

数の力で押し切ればいいという高市首相のあまりに稚拙な国会運営が裏目に出たのだ。

国対経験が長い自民党議員はこう指摘している。

「ひとことで言って、国会運営は落第点だ。参院側だけでなく衆院の国対とも全く連携がとれていない。高市さんは、一匹オオカミで何でも自分一人でやってきたからチームプレーができない。努力家で勉強熱心なのは認めるが、首相ともなれば全て自分で考えていては身が持たない。しかし、信頼できる側近や官僚もいないのか、いつも公邸に引きこもっていますよね。執行部の議員たちも、これでは首相のために全力で頑張ろうという気にはならないと言っています」

高市首相を支える立場の議員からも、先行きを心配する声が出始めた。

「高市さんはフレンドリーな方じゃないから。我々は、憲法改正や積極財政など安倍晋三さんの遺志を引き継ぐために集まっているのであって、高市さん個人を命懸けで支えようという者は少ないんです。耳の痛い話を入れる人間もいないので、『こんなに数があるのに、どうして言うとおりにできないの』と苛立っていますが、周りが見えていないのは高市さんの方なんです」