野党議員「ネット上の高市応援団がおとなしくなった」
「高市の足を引っ張るパヨク(左翼を表すネットスラング)」「日本を貶める反日・媚中議員」「財務真理教の手先」「クズ議員」「無能」……。「高市の敵」なら何でもいいのだ。ありとあらゆる誹謗中傷、罵詈雑言が溢れ、似たような文面の大量のメールが送りつけられてパソコンのサーバーがダウンしたこともあるという。
特に、週刊誌報道が発端になった「サナエトークン」や他候補の中傷動画作成と高市事務所との関係を追及すると、「週刊誌ネタで首相の邪魔をするのか」と凄まじい非難が押し寄せ、殺害予告まで届いていた。ところが、それに変化が見え始めたというのである。
「国会終盤あたりからですかね。私たちに向かってくる空気が少しずつ変わってきた。相変わらず根拠のない誹謗中傷はあるが、その数はひと頃より減っています。それに明らかに政治的な背景はない、いたずら半分のものが増えてきました。ネット上の高市応援団がおとなしくなったような気がします」
激しい攻撃にさらされてきた側だからこそ、ネット空間の微妙な変化にも敏感なのかもしれない。その野党議員だけではない。同様にSNS上で「高市の足を引っ張っている」「反対するなら離党しろ」と非難され続けている自民党議員のなかにも、似たような感想を漏らす議員がいる。
若者と無党派層の“高市離れ”
マスコミ各社の世論調査を見ると、2月の総選挙後をピークに、徐々に低下していた内閣支持率が、7月に入って軒並み急落した。
朝日新聞は、前月より7ポイント下がって53%、読売新聞も同様に12ポイント下がって57%。毎日新聞は、41%と前月より10ポイント下がり、不支持は44%で、ついに支持と不支持が逆転した。調査手法が違うので一概には言えないが、世論が高市政権に厳しい目を向け始めていることは間違いない。
各社の分析で共通しているのは、年代別では20代、30代の若い層と支持政党を持たない無党派層での落ち込みが大きいことだ。いずれもSNSを巧みに使いこなし、高市内閣を支えてきたいわばコアの支持層である。
SNSでの支持構造の変化を追うポジ・ネガ分析(SNSへの投稿をポジティブ=肯定的、ネガティブ=批判的と色分けして対比する分析手法)でも、その傾向ははっきり出ている。
7月第2週に「ネガ」が「ポジ」を逆転
選挙・政治情報サイト「選挙ドットコム」では、高市首相や各政党をめぐる大量の動画をポジ・ネガ・中立に色分けし週ごとに分析してきたが、一貫して圧倒的に「ポジ」が多かった高市首相をめぐる動画が、国会終盤に入ってから「ポジ」が急落。これまで横ばい傾向だった「ネガ」は増加し、7月の第2週には逆転した。朝日新聞のポジ・ネガ分析でも似たような傾向が出ている。

