護衛不足を補う「大船団方式」の限界
大船団方式の論理はこうだ。潜水艦は一度に攻撃できる船の数には限界がある。ならば船を一つの船団に集約し、護衛艦も集中させれば、個々の商船が攻撃を受ける確率は下げられる。悪化していた損害率も下げられる。
1944年4月頃から海上護衛総司令部は大船団主義を推進し、ヒ号船団やミ号船団では護衛艦を含め15隻から30隻以上の大型船団が組まれるようになった。
船団の大型化それ自体には合理性があるように見えるが、その効果を発揮させるだけの護衛艦や航空支援が足りず、本格的な導入も遅かった。そもそもの発想がおかしい。商船を「守る」のではなく「沈められる数を減らす」ことを目的としている。損耗を前提とした確率論的な管理であり、補給路を「守り抜く」という発想は最初からなかったのだ。
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