00年には大分県別府市に姉妹校の立命館アジア太平洋大学が開学。学生と教員の半数が留学生という環境が注目され、国際的なブランドイメージはますます高まった。
さらに、企業でのインターンシップや、海外留学などの制度も整え、女子学生がリーダーシップを執る機会が増えたことが、近年のイメージアップに大きく貢献している。「去年は応援団長が女子でしたし、企業の人事担当者からは、『女子学生が特にいい』と褒められるようになりました。語学も堪能だし、今の学生は私たちの学生時代より、ずっと優秀です」(今村氏)。
もともと学生自治が強かった立命館では、OBやOGが就職活動中の学生を支援している。それも学生の幸せ度に繋がっている。
ここまでの流れを振り返ってみると、出身大学と人生の幸せ度は、大きく影響があると言わざるをえない。それは単なる大学の既存のブランドイメージではなく、実際に各大学がどういった教育を提供しているか、さらにはその広報戦略が、卒業生の社会的な評価に直結しているのである。学生時代に、どう過ごしたのか、それが社会に出てからの働き方、学び方に繋がっている。各大学はこのことを肝に銘じ、教育改革の努力をするべきだ。
(浮田輝雄、武島 亨=撮影 AFLO=写真)