●素敵な愛を
――兼松左知子(作家)
【森永氏】作家の兼松左知子さんは、新宿区の女性保護員を務めながら、歌舞伎町で風俗産業に働く女性たちの研究を続ける在野の研究者だ。立派な研究者だが、研究対象の特殊性から、差別を受けることも多かった。その兼松さんの本に私はサインをもらいにいった。「私なんて」と固辞する彼女が、30分間悩んだ後、サインの横に書き添えたのが「素敵な愛を」という言葉だった。お金は愛のために使うべきだ。人は愛なしでは生きられないからだ。
●金銭は無慈悲な主人だが、有益な召使いにもなる
――ユダヤのことわざ
【本田氏】多くの人が、お金の奴隷になって生活しています。お金が、無慈悲な主人であることは、ローマ時代から変わっていないのかもしれません。このことわざは、お金を上手に使いこなすことができれば、命令を聞いてくれるという意味です。ですが私は、第3の方法として、お金と友人になることを勧めたいです。なぜなら、お金は一緒にいて楽しい存在だし、一緒にワクワクするような夢を実現するパートナーでもあるからです。
●毎月少しずつお金を貯めていきなさい。そうすれば、年末には、びっくりすることでしょう。あまりの少なさに ――アーネスト・ハスキンズ(作家)
【本田氏】お金をどう使うか、それは人生の大きなテーマの1つでしょう。節約しながら、毎月積立貯金をしたから、それでお金持ちになれるかというと、そんなことはありません。お金と上手につきあいながら、豊かになるためには、自分が本当に大切だと思うことにお金を使うことです。それは、海外旅行に行くことかもしれませんし、何かスキルアップすることかもしれません。楽しみながら、豊かさへの道を一歩ずつ進んでください。