その大学病院が特に冷たいわけではない。大阪・関西万博の前年、がん撲滅を謳ったイベントに登壇した大腸がんの名医も、「先生が有望と考える先進医療を教えてほしい。標準治療がないのは知っています」という会場からの質問に「腹膜播種は治療法がありません」と、あっさり回答していた。

希望を持たせるのはよくないとでも思っているかのようだった。

このように日本では、腹膜播種が見つかった時点で「もうできることはありません」と告げられるケースが今も少なくない。