養子に皇位継承権が与えられる可能性

そうなれば、伝統から外れることになり、それは皇室の「権威」を失わせることにつながる危険性がある。

ここで見逃せないのは、養子になって皇族に復帰した人物は男性なので、皇位継承権を与えられる可能性が生まれることである。

これこそ伝統の破壊以外の何ものでもない。

男系では、「天皇の親戚」ともいえないはるか遠い縁しかない人物が、天皇に即位するかもしれないからだ。

現在の国会論議は「皇族数確保」に限定され、養子となった人物に皇位継承権を認めるかについては棚上げされている。しかし、保守派の多くは、旧宮家養子案を「男系継承維持」のためと考えており、将来的に皇位継承資格を与えようとしている。“皇族数確保”という主張のその先に、“皇位継承候補の補充”という本当の目的が透けて見えるのだ。

このように伝統を破壊してまで、養子案にこだわる勢力が存在するのは、それだけ皇位継承が危機に瀕しているからである。

要するに、男系での継承にこだわれば、どうしても伝統が失われる。ならば皇室典範を抜本的に改正し、多くの国民が求めている第1子が皇位を継承する方向にそれを改めるべきではないだろうか。

日本国憲法第1条では、天皇の地位は「日本国民の総意」に基づくと規定されている。ここで言われる国民の総意とは何なのか。問われているのは、まさにそのことなのである。

鉛筆を手に取組表に勝敗を記入し、大相撲を観戦される愛子さまと天皇、皇后両陛下=2007年9月、東京・両国国技館
写真提供=共同通信社
鉛筆を手に取組表に勝敗を記入し、大相撲を観戦される愛子さまと天皇、皇后両陛下=2007年9月、東京・両国国技館
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