毎日の調味料を「置き換える」だけ

では、腸を酸性に保つために何をすればいいのか。

「難しく考えなくていいです。毎日使う調味料を発酵食品に置き換えるだけ」

なんと、拍子抜けするほどシンプルな答えだった。醤油を醤油麹に、塩を塩麹に、砂糖を甘酒に置き換える方法だ。

「塩麹、醤油麹は菌そのものが摂れるし、麹を使うことで風味がやわらかくなります。量の目安は、醤油麹も塩麹も、醤油・塩と同量でOK。甘酒だけは、砂糖の2倍の量を使ってください」

【調味料の置き換え術】
:砂糖→甘酒(2倍)
:塩→塩麹
:酢→そのまま(にごり酢があればベター)
:醤油→醤油麹
:味噌→そのまま

日本の基本調味料「さしすせそ(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)」は、砂糖と塩以外、もともと発酵食品だ。砂糖を甘酒に、塩を塩麹に換えるだけで、毎日の食卓が自然と発酵食品ばかりになる。

だがここで一点、気になる疑問が浮かぶ。お酢も置き換えられないのか? たとえば「酢麹」のようなものは作れないのだろうか。

「酢麹はダメなんですよ。酢が麹の酵素を壊してしまうから」

酢麹という発想自体が成立しないのだという。酢は、酢酸菌の入っている「にごり酢」に置き換えるのがベストだそうだ。

コスパ最強の発酵食品とは

塩麹、醤油麹の入手方法にも触れておきたい。

塩麹はスーパーでよく見かけるようになったが、醤油麹は置いていないスーパーもある。その場合、自分で作ることもできる。

麹300gに醤油350ml程度を混ぜ、常温で2週間置くだけだ。塩麹はもっと手軽で、麹100gに対して塩12g、水100ml程度を混ぜ、常温で5日ほど置けば完成する。

どちらも完成の目安は麹が柔らかくなったとき。季節による大きな差はない。

「醤油麹を使うと醤油より味がまろやかになります。パンチが欲しければ普通の醤油を使えばいいし、全体的に優しい味にしたければ醤油麹で」

なお、調味料置き換えのコスパが気になる人には、味噌がいいそうだ。

「一番安く発酵食品を摂れるのは断然味噌。醤油は一日に使う量が少ないし、甘酒は値段が高め。毎日の味噌汁が、実は最強のコスパです」

お椀に入った味噌汁を持つ手
写真=iStock.com/Yuuji
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