政治資金パーティーでは何が行われているのか
国会議員との接触を図るために有効な方法は、政治資金パーティーへの参加だろう。議員本人と握手することも可能だし、秘書やスタッフとの名刺交換も可能だ。応援している人の集まりだから、雰囲気もいい。来賓の挨拶には現職閣僚や党幹部もそろったりする。挨拶を聞けば、どういう人となりで、どういう系統の人脈を持っているのかもわかったりする。
そもそも、政治資金パーティーとは何なのか。「○○君を励ます会」「○○君と日本の未来を語る会」「○○政経セミナー」「○○モーニングセミナー」「○○朝食勉強会」「○○政経フォーラム」などの名称で、東京都内や地元の選挙区内のホテル・宴会場で行われているのが、政治資金パーティーである。
これらの名称の会合を、ホテル入口の案内掲示板などで目にしたことのある人もいるかもしれない。○○には議員名が入る。その際の名称は、基本的に「○○君」か呼び捨てだ。政界は「君」が大好きである。
都内で開催される場合、会場となるホテルは千代田区と港区に集中している。なお、最近は「パーティー」という言葉はほとんど使われない。
朝と昼は基本的に着席形式で、弁当やサンドイッチ等が提供されるパターンが多く、夜なら立食パーティー形式が主流だ。新型コロナ以降、立食形式が激減し、夜も着席のケースが目立っていたが、立食形式も復活しつつある。
政治家にとっては貴重な資金源
政治資金パーティーは文字通り、政治資金を集めるための会合だ。政治資金規正法に規定されている正当な資金集めで、政治家の集金手段として合理的な仕組みとなっている。パーティー券の購入金額は1口2万円(税込み)がほとんどで、1万円の場合もある。案内状には必ず「この催しは、政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです」との文言が記載されている。
パーティー券購入者の公開基準額は20万円超。20万円を超えると政治資金収支報告書に名前が出るので、20万円までに収めている企業や個人も多い。政治資金規正法の改正で2027年1月から公開基準額が5万円超になるため、今後はパーティーが下火になっていく可能性もあるが、貴重な収入源としてもちろん続いていくだろう。なお、政治資金パーティーは企業でも個人でも、1回のパーティーにつき150万円が購入の上限だ。
政治資金パーティーは、献金とはやや位置づけが異なる。献金は「寄付金」に該当するが、政治資金パーティーへの参加は勘定項目では「接待交際費」となる。政治家や参加者との懇親を通じて、事業の促進を図るという名目で、税務上、堂々と損金算入対象の交際費として処理できるのが政治資金パーティーのメリットだ。
本当に不正の温床なのか
かつては、パーティーに出席しないのにパーティー券を大量に購入している企業があったが、大企業を中心に出席する分だけ購入するパターンが増えている。これも、時代の流れである。
政治資金パーティーは目下、「不正」の温床であるかのように思われている。2023年、安倍派の議員らが派閥のパーティー券を販売した後、ノルマを超えた分のキックバック(還流)を受けていたことが明るみに出た。還流された分は、政治資金収支報告書には記載されていなかった。現職議員や会計責任者の立件にまで発展し、ほとんどの派閥は解散した。
筆者は、政治資金収支報告書にきちんと記載されれば政治資金パーティーは何ら問題はないと思っている。政治家を応援するために、むしろ積極的に購入していいと思っている。「政治資金」と聞いただけで怪しいと思われるようになったのは、自民党並びに同党国会議員らのせいであるが、それでは政治活動の自由に支障が出る。

