「肥料」の供給に影響が出る

肥料は原料のほぼ100%を輸入しているが、その調達に困難が生じるリスクも中東における軍事衝突により増している。具体的には、化学肥料の原料となる尿素、りん安(リン酸アンモニウム)、塩化加里(塩化カリウム)はほぼ全量が輸入だが、紛争により海運の乱れや運賃上昇が生じれば、これらの輸入に影響が及び、肥料の供給に問題が生じる。

さらに、肥料原料の中には、中東から輸入しているものもある。

【図表】化学肥料原料の輸入相手国、輸入量
農林水産省「肥料をめぐる情勢」(令和5年5月)p5より

尿素はカタールやサウジアラビアから、りん安はヨルダン、塩化加里はイスラエル、ヨルダンからも輸入している。割合が大きくはないとはいえ、これらの国からの輸入が止まれば一定の影響があると考えられる。さらに、尿素を中東に依存していた国々がマレーシアなどのアジア産に切り替えているため、日本のおもな輸入先のマレーシア産尿素の価格が上昇しているという「玉突き」的な影響も出ている。