移民こそが日本復活のカギ

6番目は移民による起業です。母国を飛び出し海外で生活しようとする移民は、そもそも意欲レベルの高い人たちです。彼らは日本でサラリーマンとして働くだけでは満足せず、さまざまな分野で起業するでしょう。

人口減少が急速に進む中で、これ以上日本は発展しないのではないか、あるいはまたたく間に没落するのではないかとの懸念を、多くの国民が持っています。

確かに移民の受入れは、戦後の日本が経験をしてこなかった新しい状況の出現で、不安を抱くことはあるでしょう。その一方で、さまざまな文化や背景を持つ外国人が日本に移り住むことは新たな時代が始まることを予見させ、またそこに対する新たな希望も生まれるでしょう。成功裡に移民を受入れることができれば、人口減少で衰退するとの見方は間違いで、日本は未来においても輝き続けるとの期待が高まるでしょう。

在留外国人が生む「7兆円市場」

移民のもたらす効用を概観しましたが、あまり議論されることのない消費者としての移民の効用と移民の起業について、以下に詳しく見ていきます。

移民の経済活動を見るとき、消費者としての彼らの立場は極めて重要です。日本で生活している以上、国内でさまざまな商品やサービスを購入しています。

日本人と同様に、洋服や食料、さらに家具などの耐久消費財を含めて買います。若い世代が多いので、家族を持てば、日本人と同様に子どものための机や教材などを購入し、もっと収入が増えれば、車や家を購入していきます。

渋谷のセンター街を歩く二人組の若い女性
写真=iStock.com/xavierarnau
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国民生活産業・消費者団体連合会(生団連)は「外国人の受入れに関する基本指針」を策定していますが、そこでは人口減少の問題として「労働力の減少のみならず、消費者の減少、税および社会保障の担い手の減少という重大な問題を引き起こします」としています。

国内の消費に重点を置く企業が中心の団体だけに、国内消費の縮小に危機感を持っていることが窺えます。その経済規模は、どの程度でしょうか。

シティグループ証券では、2019年の初めに、2018年末に在留外国人の人口は270万人前後に達した可能性があると指摘しつつ、在留外国人の支出額は年4兆9千億円規模と想定しています(「在留外国人、新たな投資テーマに」、2019年2月8日、日本経済新聞)。

この想定が正しいとして、在留外国人の人口は2024年12月末時点で377万人なので、単純に計算すれば6兆8千億円程度にまで膨らんでいることになります。