「国保タダ乗り」疑惑の意外な真実

3点目は、社会保障制度の持続性への貢献です。とくに若年層の移民が植えると、年金制度の担い手が増えてその維持に貢献します。税収の面では所得税や消費税等による税収増につながるでしょう。

その一方、外国人が社会保障にただ乗りしている、あるいは外国人のせいで社会保障が破綻するという極端な意見もあります。

法的には日本人も外国人も同等に扱われており、外国人も日本人同様に税金を払い、社会保障費を払っています。また日本に住む以上、社会保障費を払わなければ病気になっても保険でカバーされず、自分自身が困ることになります。

外国人について国民健康保険を乱用しているとの指摘もありますが、実際には2023年度の被保険者総数に占める外国人比率は4%である一方、総医療費に占める外国人比率は1.39%に留まります。これは在留外国人の年齢が日本人よりも若く病気にかかる率が低いからと推測できます。

また、外国人が十分日本の社会保障の制度を理解していない可能性もあります。日本で住民登録を初めて行う外国人に対して、日本の仕組みについての説明を法的に義務付ける改革も必要でしょう。問題が発生しているのであれば、それをただす立法や制度改革をすべきであり、そうした努力をせずに移民を受入れるな、と主張するのは乱暴でしょう。

人けのない病院の待合室
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日本の文化は異文化なくして発展しない

4点目はイノベーションの進展や新たなビジネスの創出です。移民が持ち込む異文化の影響により、飲食店やサービス業など新たなビジネスが生まれます。また高度な知識や技術を持つ移民が日本に定着することで、新しいアイデアが生まれ、技術革新が行われ、産業の競争力の向上につながります。

芸術、音楽面では日本の文化に新たな影響を与え、より斬新な発想に基づく進展が見られるでしょう。文学においても高度な日本語力を駆使する外国人作家も増えており、人気を集めています。移民がもたらす文化が日本の伝統文化と融合し、伝統文化の発展をもたらし、その持続性を高めることもあるでしょう。

スポーツでも大相撲を見れば外国人力士の存在感は際立っています。もし大相撲の力士が日本人だけであれば衰退の道をたどっていたかもしれません。

5番目は消費者としての貢献です。移民が生活することで食品、サービスなどの消費に加え、住宅など耐久消費財の購入も進み、国内市場の活性化につながります。