「名物記者」がその媒体のイメージを左右する時代
メディアが対決姿勢を示す背景には、とくにネット上における記者への風当たりの強さがある。「報道」が特権的な立場にあることに対しては、かねて批判的な声が出ていた。一連の呼びかけもまた、ネットユーザーから「自分たちは“報道の自由”を盾に、他人のプライベートに踏み込んでいるのに、読者にはプライバシー順守を強いるのか」といった反発を招く要素になっている。
加えて無視できないのが、「名物記者」の存在だ。SNSや動画配信の普及により、記者それぞれの取材活動が可視化された。その結果、記者それぞれの言動が、良くも悪くも媒体イメージを左右するようになったのだ。
一部記者のタレント性ばかりが周知されてしまうと、読者の評価軸が「真実を暴き、白日の下にさらす」といったジャーナリズム精神ではなく、「記者それぞれの課題意識や筆致」へと移る。つまり編集部でのチームプレーから、記者の個人プレーになってしまうおそれがあるのだ。
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