「通信の秘密」の危機

ここでもファーウェイはまたとない例を提供している。国家安全保障を担当するアナリストは、中国の巨大通信機器メーカーに、5G(第5世代移動通信システム)のグローバルなネットワーク展開の支配を許してしまえば、世界中の情報ハイウェイにアクセスできるようになると何年も前から警告してきた。

企業にとって5Gの支配は大きな力を授かることを意味するが、中国政府とファーウェイの密接な関係、政治的忠誠を民間企業に全面的に求める北京の明確かつ厳しさを増す一方の方針を考えればなおさらだった。

ファーウェイは、政府当局者からのデータ引き渡しの要求は断固はねつけると主張するが、その拒絶を担保する法的根拠はなさそうだ。2017年に施行された「中華人民共和国国家情報法」には、「いかなる組織および国民も、法に基づき国家情報活動に対する支持、援助および協力を行う」ことが義務づけられている。