寮生活にこそチームが強くなる秘密があった

地元広島の中国電力を辞め、妻の美穂と一緒に東京都町田市にある駅伝チームの寮に住み込んではや22年――。プライベートがほとんどないような空間で、今も40名余りの部員たちと生活をともにしています。数ある実業団、そして大学のなかでも、ここまで自分を投げ出して指導に打ち込んでいる指導者はわずかでしょう。

実を言うと、この寮生活のなかにこそチームが強くなる秘密が隠されているのです。これまで20年以上にわたる指導のなかで、とりわけ工夫を重ねてきたのが寮生活のあり方でした。人が入れ替わっても勝ち続けられる組織であるために、日常生活を徹底的に見直したことが現在の成果につながっているのです。

では、監督は普段、寮でどんな振る舞いをしているのか。父と息子ほど年の離れた学生たちに、どんな言葉をかけているのか。常日頃から私が学生たちに言い聞かせている言葉を通じて、チームの強さを明らかにしようというのが、この本の狙いです。