その一方で最低賃金の引き上げ、福祉支出の拡充、2児上限撤廃により低所得層や子育て世帯への再分配を狙っている。もう一つの焦点である光熱費は付加価値税(VAT)5%の撤廃が見送られ、電力料金に上乗せされていた環境・社会的賦課金の一部を税金で賄うことにした。

電力料金の利用者負担を下げることで低炭素移行を促すと電力企業・環境団体は歓迎している。来年1月に光熱費が再び上昇する見通しの中で、専門家は「30年までに家庭の光熱費を年300ポンド減らす」との政権公約が実現可能なのか疑問を投げかけている。

「子どもの貧困を最も効果的に減らす政策」

再分配の目玉政策はユニバーサルクレジット(生活保護や失業手当を一元化した給付制度)の「子ども1人当たりの加算(月額292.81ポンド)を第3子以降は認めない」という2児上限の撤廃だ。シンクタンクの試算では年間35億ポンド規模のコスト増が見込まれる。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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