定期預金は早めに解約するべき

急な親の介護で困るのは、やはり「お金」の問題です。介護を始めると、それまで抽象的だった「老後資金」という言葉が、急に生々しい現実として迫ってきます。まず、注意すべきなのは、銀行の定期預金です。

多くの親世代は資産を分散させるために複数の口座に定期預金を作っていますが、認知症が始まるとこれが大きな障壁になります。定期預金の解約は原則として本人の厳格な意思確認が必要であり、判断能力が低下すると家族であっても手続きが極めて困難になります。

親が認知症になる前に確認しておくべき「資産リスト」
親が認知症になる前に確認しておくべき「資産リスト」(出所=『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』)p.106

私の父の場合、家を出る前は解約に同意していても、いざ銀行員からの口座解約の確認電話が入ると「そんなことは言っていない、嫌だ」と拒絶したことがありました。環境の変化や内容への理解が追いつかない不安が「自分のお金を取られる」という恐怖に繋がり、頑なな拒否反応を引き起こすのです。