「浪人回避を願う親」と「挑戦したい娘」

私立高校に通っていたとある女子生徒は『ドラゴン桜』を読み、東大を目指すようになりました。将来の夢は医師。だから必然的に、志望校は東大理3。しかし、この決断に両親は大反対でした。

彼女の両親には「浪人だけはさせたくない」「受からなかったら可哀想だ」という強い意向がありました。高3の受験直前になっても、合格可能性の低い理3に挑戦するのではなく、少しでも可能性のある他大の医学部への受験を勧めてきたといいます。

彼女は4つの塾と習い事に通い、部活動にも精力的に取り組んでいて、人一倍の努力家でした。それでも時折「これだけやってるのに落ちたらどうしよう」と精神的につらくなる時もあったそうです。自分ですら自身の成功を信じられないなかで、一番の味方であるはずの親御さんから「無理だ」と言われる絶望感は、勉強の苦しさよりもはるかにつらいものがあったのでしょう。