システムの中で踊らされている人々

成果物を出力できない人は、たとえば消費社会が進行して以降は、何かを買うことで承認欲求を満たすこともできました。これは過去のいくつかのムーブメントからも明らかです。しかし、SNSや拡散系サービスでの評価は、それよりずっと簡便で、人の怠惰さに寄り添った方法です。圧倒的な人気を集めるのもうなずけます。

自分が社会に対して何かをなし得ると思えない無力感は、複雑な社会システムがはらむ構造的な問題です。そしてこのシステムは複雑なだけでなく、むしろ自律的に人間をそそのかします。爪痕を残せない人は、プラットフォームでの評価に生きる意味を(短絡的に)見出し、そのシステムの中でよりよく振る舞おうとします。システムに踊らされている状態と言っていいでしょう。

恐ろしいのは、このシステムに設計者がいることです。