電子書籍は便利だけど、深い読書をするならやっぱり紙の本……そんなふうに思い込んでいないだろうか? 実は、多くの人が見過ごしている電子書籍の便利機能を活用すれば、電子でも紙を凌駕する読書体験ができる。その極意をお伝えしよう。
【初級】「理解を深める」神ワザ

直感的な「パラパラ読み」は電子でもできる

デジタルで本を読むメリットのひとつは、膨大なテキストを「斜め読み」できることだ。その半面、テキストの内容を深く理解するところからは遠ざかってしまうようなイメージがある。

だが、実は電子書籍には読み手の理解をサポートしてくれる工夫が詰まっている。本記事では、電子書籍リーダーの代表格である「Kindle(キンドル)」のスマホアプリ版を例に取って、知られざる神ワザを紹介していこう。

紙の本でテキストを読むとき、私たちは無意識に「確認」を行っている。今読んでいるところに指を挟んでキープしつつ、パラパラとページをめくって前の内容を振り返ったりしながら、テキストへの理解を深めているわけだ。ところが、デジタルではこのプロセスが抜けがちになる。「パラパラめくる」という動作がないため、必然的に「行きつ戻りつ」といった読み方より、「とにかく先に進む」という読み方になってしまうのだ。

紙の本のように パラパラめくる

そこで試してほしいのが「PageFlip」という機能(①)。ページを縮小表示した状態で左右にスクロールすることで、紙の本をパラパラめくるように前後を確認できる。元のページに戻るには、隅に表示された「*に戻る」をタップするだけというのも、紙のページに指を挟んでおく感覚に近い。

人物名や専門用語を さくっと確認
わからない語句を瞬時に調べる・フォントを変えて読みやすさアップ・洋書だって辞書なしでどんどん読める

ほかにも、紙の本のようにフォントにこだわる(④)といった手触り感を残しつつ、デジタルならではの機能性を備えているのが電子書籍の強みだ。後者の最たる例が、作中に出てくる人物・用語・トピックなどをワンタップで自動抽出する「X-Ray」機能(②)。この機能が特に威力を発揮するのは、登場人物の多い小説を読むときだろう。人物ごとの登場シーンを一括で確認できるので、「この人、どこで出てきたっけ?」が即座に解決される。もちろん、専門用語が頻出するビジネス書の要点を整理したいときにも有用だ。

文中にわからない語句が出てきたときは、ネットで検索するのも手だが、よそに注意が移ってしまうのが問題。その点、電子書籍の中で完結する注釈機能(③⑤)を使えば、集中力を切らすことなく読書に没頭できるだろう。

【初級】「タイパを極める」神ワザ

「音声」があれば読書シーンが広がる

斜め読みや飛ばし読みで読書を「時短」できるのが電子書籍の強みだが、最大の時短テクといえば、「読む価値がある本を購入段階で見極める」ことだろう。ならば、無料サンプル(⑥)を試さない手はない。目次のサブ項目や序文に目を通すだけでも、書籍情報ページの紹介文だけではわからない「アタリハズレ」が見えてくる。

「タイパを極める」神ワザ

テキストを読むだけでなく「音で聞く」という本の楽しみ方ができるのもデジタルならでは(⑧)。移動中や家事の最中など、手や目が離せない状況はもちろん、長時間読書して目が疲れたときや、暗い場所で読みたいときなど、シーンを選ばずに読書できる。