鑑賞後、子どもたちが「半狂乱状態」に
同じく上海に住む50代の日本人は、興味本位で同映画を観たが「ストーリーの完成度が高い。抗日一辺倒ではない、優れた映画だと思う。ただこれをノンフィクションだと勘違いする人もいると思うので、それが心配。史実とフィクションが巧みにミックスされている。そのことに気づかない中国人がいて誤解する恐れもある」と話した。
日本人が観ても恐怖心を感じる場面ばかりではなかったようだが、残虐なシーンでは、親に連れられて映画館に行った子どもがショックを受けて泣き叫んだり、帰宅後、それまで大切にしていたウルトラマンのカードをビリビリに破り捨てたりということが起き、ネットで話題になった。筆者が見た中国のSNSでも「残酷なシーンもあるので、子どもに見せてはいけない」といった意見が少なからずあった。
また、SNSの中には、同映画の公開後の8月に四川省江油市で起きた14歳の少女への集団いじめ事件を例にとり、「(いじめ問題に対して地元の警察官が何の対応もしなかったことを挙げて)現実に起きているいじめや暴行事件などの社会問題には目をつぶっておきながら、この映画を観て義憤にかられるのは、何か違うんじゃないかと感じる」といった声があり、「南京写真館」をもじって「江油写真館」と皮肉る人もいた。同映画が撮影された上海の撮影所は一般公開されて多くの人が夏休みにつめかけた。夏休みシーズンだったこともあり、同映画の興行収入は9月末時点で30億元(約600億円)を突破、総観客数は8500万人を超えた。
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