iDeCo はたとえ50代でも加入メリットあり!

今年から国民のほぼ全員が加入できるようになった「iDeCo」(イデコ)こと、個人型確定拠出年金。この制度の大きなメリットは、税制優遇を受けながら資産運用ができることです。掛け金が所得から控除され、運用益は非課税、さらに受け取り時にも優遇措置があります。

ただし、iDeCoに加入できるのは59歳まで(60歳未満)。50代の方は「数年間の加入でもメリットはあるのだろうか、むしろ損になるのでは……?」と、迷っている方もいらっしゃるかもしれません。

結論からズバリ申しますと、50代からでもiDeCoに加入するメリットはあります。たとえ加入期間が短くても、確実に税制優遇を受けることができるからです。

まずは、50代からiDeCoに加入すると、どれくらいの節税効果があるのかみてみましょう。

前述した通り、iDeCoの掛け金は全額が所得控除されます。

勤務先や働き方によって、iDeCoに拠出できる掛け金の上限は異なりますが、たとえば勤務先に企業年金のない方であれば、1年間の掛け金の上限は27万6000円(月2万3000円)。この金額が課税所得から差し引かれます。

仮に、課税所得が500万円/年で上限まで掛け金を拠出すると、課税所得は500万円-27万6000円=472万4000円/年になります。この方のおおよその税率は、所得税20%・住民税10%の計30%(復興特別所得税は考慮していない)ですので、27万6000円×税率30%で1年間の節税額は8万2800円となります。

55歳から5年間加入すると41万4000円、50歳から10年間加入すると82万8000円もの節税になります。

掛け金の上限や税率はそれぞれ異なりますので、以下の概算を参考になさってください。

この表からわかること。それは、税率が高い人(収入の高い人)ほど節税効果は大きくなるということです。一般的に50代の方は20~40代よりも収入が高く、負担している所得税率も高いはずです。使う予定のないお金であれば、定期預金などに預けておくよりも、はるかに効率が良いと言えます。