退屈知らずの自分専用タブレット

「すらら」がネットだけで完結するのに対し、進研ゼミの「中一講座」は、あくまでも紙の教材を補完する形でネットを活用していく。そのツールとして今年、「中一講座」を12カ月連続受講する会員には「チャレンジタブレット」と呼ばれる専用タブレットがプレゼントされた(今年の申し込みは終了)。

さて、そのチャレンジタブレットだが、届いたとたんに自分専用とばかりにいじり始めた息子。「子モード」のホーム画面から左端のタブレット画像をタップすると「動く!答えの本」や「Web完成問題」といった紙の教材と連動した「プラスアイ」のホーム画面が表示される。ここでようやく、紙の教材を済ませてからでないとタブレットを活用できないことがわかった息子。あわてて教材のページをめくり、問題を解き始めた。一通り教材を済ませるとタブレットで答え合わせができ、さらに確認問題部分は動画解説が受けられる。週に1度は生放送でテキストと連動したライブ授業も配信されるようだ。

「中一講座」は、基本は進研ゼミの紙教材で学習し、タブレットでは答え合わせや解説をチェック。タブレットには「プラスアイアプリ」があり、わからない問題が出てきたときに先生に質問ができる。

こうした動画のほか、息子が楽しみにしているのが「合格ナビコーチ」と呼ばれる専任の担当コーチとのやりとり。毎日の勉強方法やチャレンジタブレットの上手な使い方などのアドバイスがメールでもらえる。わからない問題は「教科質問ひろば」で調べられるが、その方法は似たような質問と回答が集まったページで検索するか、教科専任の合格ナビコーチに直接、Webで質問メールを送るかの2パターン。be動詞と一般動詞の違いに悩む息子は、合格ナビコーチに質問。翌日には納得できる回答があり、悩みは解消したようだ。

このほか、バーチャルホームルームにお笑い芸人が登場したり、Web完成問題で集めた素材でゲームができたり、息子いわく「お楽しみが多くて退屈しない」つくり。だが、それゆえあっちこっちに気が散りやすく、気がつくと何時間もタブレットに向かって、せわしなくタッチペンを動かしている。学習効果を高めるためには、目標を定める、時間制限を設ける、といったルールが必要だろう。

今回の体験で感じたのは「すらら」での学習は思った以上に子供の集中力が高く、習慣化しやすいということ。進研ゼミの「中一講座」のタブレットへの食いつきは、紙の教材の比ではない。親の目がある程度届くところで使えば、より効率的に学習できるはずだ。

(岡村智明=撮影)
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