動画配信の教科は、ドラゼミのメーン教科と同じ国語と算数。その月の教材の解説動画がラインアップされる。テレビの前で教材を開き、先生の解説を聞きながら教材に取り組んでいく設定になっており、子供に問題を解かせる場面では、動画を一時停止するように指示が出る。塾の授業をバーチャルで受けているような感覚だ。
講師を務めるのは、関西の中学受験塾の名門・浜学園の先生方。さすがに説明はわかりやすく、子供が間違えやすいポイントなどをうまくフォローしてくれる。学校の授業というよりも、塾の授業のようなテンポで進むので、寛太朗も集中して動画に見入り、黙々と教材をこなしている。今のところ、紙だけの教材よりも食いつきはよさそうだ。
ただ、使用している教材の内容は基本的なものが多いので、動画の解説が必要ない子もいるかもしれない。また、前述したスマイルゼミのゲームのような遊びはないため、ストレートに勉強のための教材ということになる。毎日続けられない子供には、親の声掛けがある程度必要だろう。それから、光BOX+は、YouTubeなどドラゼミ以外の動画サイトの閲覧などにも使えるため、そういった面でも親の監視があったほうがよいかもしれない。
もちろん、教材の内容や先生の解説についてはさすがに安定感がある。塾に通うのが難しい場合などには十分な利用価値があるだろう。
試用した教材は2つだけだったが、同じ「デジタル教材」のくくりでも内容はずいぶん違った。効果的に使うためには、どういう目的で使うのかをはっきりさせておくことや、子供のデジタル機器への興味や基本的な操作スキルの有無、受講費用などの確認も必要だと思う。
どちらの教材も、今のところ目新しさもあってそれなりに取り組んでいるが、やがて飽きてしまう可能性は残る。そのあたりの見極めも必要になるだろう。