お辞儀で「ありがとう」はおすすめしない理由

人と人が気持ちを通わせるうえで、これだけ重要なアイコンタクトですから、間違ったやり方では、いっきに印象を下げてしまうので注意が必要です。

アイコンタクトのNG例としては、こんなものがあります。

<これはNG>

●まったく目線を合わせない
●相手を凝視する
●せわしなく、不自然に急いで目をそらす
●ずっと下を向く
●目線を上に向ける

目をそらすときはゆっくりと、相手の顔のほかのパーツなどに目をやりましょう。最後の「目線を上に向ける」というしぐさですが、これは、「えっと〜」と考えながら、上を見るあの動作のことです。

岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)

じつはこのしぐさをする人は少なくなく、とくに若い女性に多い印象です。何かを答えるときに、頭の中にある答えを探ろうとして、つい、上を見てしまうらしいのですが、「しっかりとした答えがない」「自信がない」「不安そう」に見えてしまうというデメリットがあります。

気づかないうちにクセになっている人もいるので、注意してみましょう。

そして、もうひとつ。これはNGではないのですが、私は個人的にあまりおすすめしていないふるまいがあります。

それが、日本人の99%が無意識にしている「お辞儀をしながら『ありがとう』を言う」ことです。

写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです

お辞儀をしている間は、アイコンタクトができません。本当に大切なメッセージを伝える場面では、やはり、「目と目を合わせる」ほうが気持ちは断然、伝わります。だから、「ありがとう」と伝える場面では、相手の目をしっかりと見て、目でも気持ちを伝える。

お辞儀は、そのあとでもいいのです。

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