“自分で選んだ”と認められる人は成長できる

そういう意味でいうと、自分の仕事やパートナーのことも絶対に悪く言わないと固く心に決めています。仕事もパートナーも、「選んだ」のはまぎれもなく自分自身。

それ以外にも、自分が今いる場所は、これまでの自分が行ってきた選択の結果。それらを悪く言うことは、自分自身の選択を否定していることになると思うからです。それはあまりカッコいいことだとは思いません。

それに、自分が選んだと認めると、他にも良いことがあります。生きていれば、良いときも良くないときもあります。良くないとき、自分で選んだと認められない人は、人のせいにしがちです。それは結局、自分も周りもキズつけていきます。

しかし、自分で選んだと認めている人は、スッキリしていて立ち直るのも早い上、成長に繋げることができるのです。「自分が選んだ道だから」「自分がやりたくてやっていることなのだから」というふうに。

問題に取り組む「義務」があるのではなく、問題に取り組む「権利」がある。もし「権利」がなければ、問題を知っても、取り組むことさえできないわけです。これほどツラいこともないと思います。だけど「権利」があるから、取り組むことができます。

何事にもできるだけ、「やらないといけない(人にやらされている)」ではなく、「やりたい(自分で選んだ)」で取り組む。そう考えられると、とても素敵だと思います。それは未来を自分が望む方向に近づけていい、ということですから。好きに生きていい。あなたにはその「自由」と「権利」があります。人は「自由」と「権利」さえあれば、幸せになる力を持っています。

写真=iStock.com/RyanKing999
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「感情」「可能性」にフタをしないほうがいい

「ノミの話」というものがあります。ノミは地球上で最も高く跳べる生き物(体長比)。しかし、コップに閉じ込めてフタを閉めると、フタで頭をぶつけてしまいます。問題は、その後、フタを取ってコップから出ても、そのコップに入る前とは違い、フタを閉められていた高さまでしか跳ばなくなることです。

①あーしなさい! こーしなさい!(コップ)
②あれはダメ! これはダメ!(フタ)

この2つで縛り続けられた結果、起きる「義務脳」がまさに跳べなくなってしまった状態です。自分の感情にも可能性にも見えないフタをして生きるようになります。

あなたが「できるわけがない」「やってはいけない」と決めつけてしまう理由は、そういった呪いの言葉や嘲笑によって、フタをされてきたからかもしれません。「義務」だけを教わり続け、「自由」と「権利」について教わってこなかったからかもしれません。

良いニュースとしては、この「ノミの話」には続きがあります。フタを閉められた高さまでしか跳ばなくなったノミでも、のびのびと跳んでいるノミと一緒にいるようになれば、「あれでいいんだ」と、また自分自身も再び跳ぶようになるのです。