悠仁さまの成年式は高校卒業後に
悠仁さまは、2024年9月6日の誕生日で、18歳の成年を迎えた。民法の改正で成年が18歳に引き下げられたため、高校3年生の悠仁さまも成年皇族の仲間入りを果たした。しかし、宮内庁は「進学に向けての勉学に励まれる大切な時期」として成年式などを高校卒業後に持ち越すことを発表した。
来年、40年ぶりに行われる悠仁さまの成年式は、どのようなものとなるのだろうか。今から39年前、1985年11月30日の秋篠宮さま(当時は礼宮文仁親王)の成年式を振り返りながら確認してみよう。秋篠宮さまが20歳の誕生日を迎えた当日、皇居で荘厳な成年式が催された。
当時の報道によればこの日、秋篠宮さまは、皇居・宮殿「春秋の間」で「加冠の儀」に臨んだ。裾の長さが6メートルを超す、未成年者用の伝統的な装束「闕腋袍(けってきのほう)」を着て、頭には黒絹の額当て、手には笏(しゃく)を持っていた。秋篠宮さまの頭から侍従次長が黒絹の額当てを外し、成年用の燕尾纓(えんびのえい)が付いた冠を被せた。続いて、東宮侍従が、冠に掛緒(かけお)をかけて顎で結び、緒の両端をはさみで切り落としていった。
この後、成年用の伝統装束姿の秋篠宮さまは、2頭立ての儀装馬車に乗って宮中三殿へと赴き、参拝した。
続いて、正殿「松の間」では「朝見の儀」が行われた。昭和天皇の前に進んだ、燕尾服に着替えた秋篠宮さまは、「成年皇族としてのつとめを自覚し、勉学にいそしみご恩にお報い申し上げたく存じます」と、緊張しながら述べると、昭和天皇は、「ますます身を鍛え心をみがき、皇族の本分を尽くすことを希望します」と、励ました。
来年行われる悠仁さまの成年式もまた、父親のそれを踏襲した厳粛で、華やかな儀式となるだろう。