進路に関する発表〈幅広い視野を身に付けることを目指し〉
今年3月、宮内庁皇嗣職は悠仁さまの進路に関し、以下のように発表した。
〈ご自身が非常に関心をおもちのものの一つが自然誌で、昆虫などやそれらの生息環境の観察や調査をされたり、書物を調べられたり、専門家の話をきかれたりしながら、フィールドワークを行ってこられました。(略)ご自身が探求されたいことを更に学び、幅広い視野を身に付けることを目指し、ご関心のある分野を学ぶことができる大学への入学を目標に、熱心に勉学に励まれているようにお見受けいたします〉
前述の記者会見でも秋篠宮さまが触れたように、悠仁さまは自然誌に関心を持ち、大学では自然誌の分野を学び、さらに勉強を深めたいと考えているらしい。自然誌とは一般的に、自然界に存在する動物や植物、鉱物、天体、気象などについて総合的に研究する自然科学の一分野のことを指すが、漠然としていて何だか捉えどころがない。
私はそれよりも、後半の〈幅広い視野を身に付けることを目指し〉という箇所に注目したい。専門分野を究めるのは、大学院に進んでからでも遅くはない。大学時代は、幅広い教養や学問を身に付けてほしい。そして、何より大事なことは、外国や国内を見て回り、広い世界から自分や日本を見つめ直し、考えを深めてもらいたい――。秋篠宮さまは、このように願っているのではなかろうか。
昨年の誕生日会見でも、秋篠宮さまはこう述べていている。
「本人が何をしたいかということがやはり1番大事なのだと思います。そういうことができるような場所に行ってくれたらいいのではないかなと私は思います」
最終的には、悠仁さまが学びたい大学を、自分で決める。しかし、その前に、これまで紹介してきたような秋篠宮さまたちの意見を十分に聞き、それを尊重しながら、悠仁さまは自分の進路を慎重に決めて行くことになるだろう。