不利な条件で上手く利用されモヤモヤ
また、これも独立して間もない頃のこと、とある企業からコラム執筆の依頼があったのですが、報酬は1本1000円程度と、やはり信じられないくらいに安いものでした。
ただ、担当者が言うには、「執筆者欄を大きく取って、顔写真と詳細なプロフィールを掲載しますので」とのこと。
この説明に、これは宣伝効果が見込めると、自身を納得させて、契約書にサインをしました。しかし、掲載された記事には、「執筆者:藤原久敏」とだけしか記載されておらず、ファイナンシャルプランナーとの肩書もありませんでした。
これはなぜだと担当者に聞くと、「誌面の関係上、スペースがなくなってしまいまして」との一点張りで、話は平行線。しかし残念ながら、契約の決め手となった、詳細なプロフィール掲載については口約束ゆえ、どうすることもできませんでした。
そして担当者には「また次回はしっかり掲載しますので」と、やはり、のらりくらりとかわされ続けるのでした。
いずれも、驚くほど安い報酬で契約したのは、口約束部分(本編セミナー担当時には正規料金、執筆者欄に詳細なプロフィール掲載)があってのこと。
しかし、口約束がゆえに、反故にされたわけでした。
このように、不利な条件で上手く利用され、モヤモヤしたことがあるのは、私だけではないかと思います。
「会社の業績が回復したら元に戻す」ことを条件に減額
さて、そんなモヤモヤがありながらも、なんとか仕事も軌道に乗ってきた頃、口約束が原因で、モヤモヤでは済まないようなことが起きました。
それは、報酬減額の要求。
継続的に研修講師のお仕事をいただいていた企業から、業績不振(赤字決算)を理由に、講師料減額の要求がなされたのでした。担当者が言うには、「2~3年以内には業績回復の見込みで、必ず元の報酬額以上に戻します」とのこと。
そして、「経費削減で、我々社員の給料も減らされています、どうぞご協力をお願いします」と深々と頭を下げてのお願いでした。
そこまで言われては仕方がないと、そして2~3年の間だけならばと、2割ほど減額した金額で、講師契約書の更新にサインをしたのでした。