「人生100年時代の子どもたちを勉強嫌いにしないで」という願い

失敗や挫折もそれなりに経験し、いろいろ手放したり諦めたりしてきた中高年こそ、ダメでもともとという気持ちで、肩の力を抜いて気軽にバットを振れるかもしれない。若い頃に比べて期待も注目もされない今は、ある意味、最強とも言える。若宮さんは言う。

撮影=阿部岳人
89歳の現役プログラマー・若宮正子さん
若宮正子『やりたいことの見つけかた 89歳、気ままに独学』(中央公論新社)

「人生100年時代で、これからは生涯学習の時代になりますよ。一番大事なことは、お子さんやお孫さんを勉強嫌いにしないこと。一生勉強していかなきゃいけないのに、勉強嫌いだったら、本当に悲劇だから。それには、お父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが勉強は楽しいこと、素晴らしいだって思うこと。自分自身がずっと勉強を楽しいと思ってやっていないと、子どもなんてやらないですから」

「人生は何歳からでも変わる可能性がある」ということを実証し続ける若宮さんを見ていると、下の世代である私たち自身の伸びしろが、無限の可能性に思えてくるのだ。

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