雰囲気の変化を楽しんでもらう
最後に、6つの要素には入っていませんが、小物・オブジェを使って雰囲気を少し変えるという方法をおすすめします。
飲食店の壁面に、殺風景にならないようポスターや絵画が飾られていることがあります。
先ほど、あなたのお店をお客の目線で見回すというお話をしました。そのとき、これらも見直してほしいのです。とても思い入れがあるならずっと飾っていていいでしょうが、そうでなく、古びていれば変えてみると雰囲気が変わります。できれば定期的にローテーションで変更するといいです。
ちょっとした変化を続けていくと、自分の気持ちも新鮮になりますし、必ず常連さんから、「あれ、ちょっと変わった?」と声をかけてもらえます。あまりお金をかけなくてもいいですが、少しは使って、お客にも変化を楽しんでもらいましょう。
もっとも怒らせるのは「S(接客)」
ある日、複数の講師が別々のテーマで話すセミナーを担当しました。
私の後には、接客の話をするセミナーが2時間ありました。担当するのは、キャビンアテンダント出身でホテルの接客コンサルタントをされている方でした。
会場には4人用のテーブルが並べられ、参加者が向き合って座っていました。私は時間があったので、後ろで見ることにしました。
最初に講師が、「あなたが行った飲食店の中で、一番よかったお店のことを思い出し、話してください」と、言いました。
しばらくして順番に話し始めたので、会場内を回って内容を聞きました。参加者は、豪華な食材の話、巧みな調理技術の話、絶景が見えるお店など、いろんな話をしていました。
次に講師が、「今度は、今までで一番ひどかった飲食店の話をしてください」
しばらくして順番に話し始めたので、会場を回って聞き、驚きました。
聞こえてくる話はすべて、接客のことだったのです。服を汚されたといった、そそうの話ではなく、言われた言葉、態度の話でした。