SOSのサインの目安は“2週間以上”

本編で保坂先生がおっしゃっているように、頭痛、不眠、食欲不振などが2週間以上続く場合は、自分の心と体が「もう無理だ」とSOSのサインを送っている状態です。どうか無理をせず、一旦立ち止まって、(心療内科や精神科などの)医療機関を頼っていただければと思います。「会社にバレたらマズい」なんて心配もあるかもしれませんが、医療機関や健保組合には守秘義務があり、受診した病院名や診断の内容は決して漏らされることがありませんので安心してくださいね。

2週間は続いていないけれど普段から時々不調、不安定だということもあるでしょう。

「同じストレスを負っていても、一人暮らしの方のほうが苦しいことが多いですよね。家に帰っても仕事のことをグルグル考えてしまったり。その場合に大切なのは、1回頭のスイッチを切り替える行動をしてあげることです」

いわゆる「憂さ晴らし」の方法をひとつでも多く持っておくのが良いそうです。カラオケ店に行って思いきり歌ってもいいし、本を読んでもいい。自宅とは違う、ひとりになれる場所で好きなことをやってみる。また100円ショップで爆買いをしてみたり(買いすぎても大した事がない)、純喫茶に入ってゆっくりと一杯のコーヒーを楽しむ時間を持ってもいい。マスターと知り合いになってたまに話をしてみたり。

そういうちょっとした行動から情緒的なソーシャルサポート(SS)の場を作るのもオススメとのこと。「自分なりのストレス解消の方法を、仕事以外でちゃんと持つようにしましょう」。非日常の中にある「ほっ」とできる空間、想像するだけで少し安心できる気がします。

出典=よしたに『大人ぼっちマニュアル』(幻冬舎)
出典=よしたに『大人ぼっちマニュアル』(幻冬舎)