「積み木」と「キャラクターもの」どちらがいいのか?
「おもちゃの種類で悩んでいます。知育にいいと聞いて、シンプルな積み木や装飾のないブロックなどを子どもに買い与えてあげようかと思ったのですが、おもちゃ屋さんには色とりどりのキャラクターもののセットのおもちゃが並んでいて、こっちの方が子どもは喜ぶかと迷ってしまいます」
最近のおもちゃって、すごくよくできていますよね。アイスクリーム屋さんセットであれば、コーンやカップ、ショーケースまで小物が精巧に作り込まれていて、完璧なごっこ遊びを体験できます。
私たちが子どもの頃のおもちゃは今ほど精巧にはできていませんでした。それでも、私たちはごっこ遊びに夢中になっていたはずです。
一方、知育にいいといわれる木のおもちゃや装飾のないブロックなどは、こうした立派なおもちゃと対極にあるように思えます。子どもの想像力と創造力を伸ばす上では、どちらがいいのでしょうか?
「キャラクターもののおもちゃ」は飽きられる
日本知育玩具協会では、知育玩具とは「①長く遊べる良質な玩具であって、②遊びを通して自然の法則を学び、③生涯必要となる集中力、意欲、社会性、創造力、やり抜く力を身につける、文化的価値のある玩具」と定義しています(番号は筆者による)。
この定義に則って玩具について考えてみましょう。
おもちゃにキャラクターがついていたりすると、短期的には子どもは大喜びします。
しかし、子どもが気に入るキャラクターは、多くの場合発達段階によって変化します。おもちゃそのものではなく、「キャラクターが好きじゃなくなった」という理由で飽きてしまう可能性があるのです。長く遊べるおもちゃという観点からは、キャラクターものでは条件を満たすことができません。