モラハラ発言4・「疲れてるから結論から話して」

会社での仕事ぶりをそのまま家庭に持ち込む夫も困りものだ。

「たしかに頭がよくていつでも冷静なタイプの夫は、会社では『仕事がデキる人』という評価なのかもしれない。でも、妻の私にとっては『優しくて思いやりがある人』のほうがずっとうれしい」と話す一児の母のE香さん(40歳)は最近、5歳年上の夫の自分への態度が厳しすぎると感じている。

「私は今日一日あったことや子どものことをすべて、帰宅後の夫に話して共有したい。ところが夫は私が話そうとするといつも『仕事で疲れているんだ。結論から話してほしい』とピシャリ。結論もオチもないおしゃべりをしたいだけなのに……。夫に怒られたくないから、自然と夫婦間の会話も減っていく」

E香さんの夫は、妻のミスにも厳しいという。

「子どもが食事を食べ残したりお風呂に入らないまま寝てしまったりといった、子育て中なら日常的に起こることでもすべては母親である私のミス扱いにする夫。『ほかのお母さんはみんなちゃんとやっていることなのに、なぜE香だけできないの?』と責めてくるのがつらい。このままだと『この人と結婚して本当によかったのかな?』と後悔しそう」

親しき夫婦にもマナーあり

夫婦であってももとは他人。縁あって夫婦や家族になっただけの他人であることを忘れてはいけない。そう意識すると、おのずとマナー違反となる言動も是正されるもの。

たとえば、朝食の席で「コーヒーのおかわり、要る?」と妻に聞かれたときも「いや、要らない」とつっけんどんに返すのではなく、「もう大丈夫だよ。ごちそうさま」と笑顔で気遣いするほうがより良好な夫婦関係を保つことができるようになる。いつか離婚の危機を招かないためにも「親しき仲にもマナーあり」を肝に銘じておきたい。

※登場された方のプライバシーに配慮し、実際の事例を一部変更、再構成しています。
※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年10月4日号)の一部を再編集したものです。

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