モラハラ発言3・「おまえの親は娘の躾を怠ったな」

「もともとマザコン気味なところがあると感じてはいたが、あそこまでひどいとは思わなかった」と過去の出来事を振り返るY奈さん(37歳)の悩みは3年前に結婚した2歳年上の夫の言動について。「女手ひとつで育ててもらった恩義もあるせいか、とくに自分の母親のことになると夫婦間のマナーや気遣いが皆無になる」。

Y奈さんは結婚1年目にして早くも夫婦間のマナー違反を犯した夫に激怒した。「週末を控えた金曜日の夜、お互いに仕事を終えて帰宅して夕食をとっていたら『そういえば明日、おふくろが来るから昼メシでも一緒に食おうよ』と義母の突然の訪問を夫から告げられた。昼に義母が来るということは、散らかった部屋の掃除や昼食の準備を早朝からする必要があるということ。せっかくの休日にゆっくり寝ていられなくなったことにもイラついたし、何よりもそんなに大事なことを夫の独断で決めたことに怒りがわいてきた」。

そこで、義母の来訪の準備にどれほど労力を費やすものかを伝えたところ、夫からの返答はさらにY奈さんを苛立たせるものだったという。「夫は『適当に蕎麦とか茹でてくれるだけでいいからさ』などと、こともなげに言い放った。料理が苦手な私にとって蕎麦を茹でたり、薬味を用意したりするのにも手間がかかるのに、そんな想像力すら働かせようとせずに家事労働を低く見積もっていることがまず腹立たしい。不機嫌になったことを隠さない私のテンションの低さにようやく気づいたのか『じゃあさ、駅ビルでお惣菜を買ってきちゃえばいいよ』と私に買い物を強いる夫。すかさず『私に買い物に行けってこと? だったら自分で行けばいいじゃん!』と冷たく言うと、今度は夫が逆ギレしてきた」。

Y奈さんに反撃してきた夫いわく、「俺の母親の時代は、男が家事を手伝うなんてありえなかった。Y奈が育った家庭では娘をきちんと躾けてこなかったかもしれないけれど、たかが掃除や料理のことくらいでガタガタ言うなよ」。

Y奈さん自身だけでなく両親の教育方針まで否定するような口ぶりだった夫について、「あのときの屈辱は一生忘れない。私の中で『あと1回、同じようなことがあったら絶対別れよう』と誓いを立てたくらい。その後、夫も『言いすぎた』と反省して謝ってきて、あれから今までそこまで大きな揉め事は幸い勃発していないが、今後も油断はできないと思っている」とのこと。マナー違反夫は自分が崖っぷちに立たされていることに気づいているのだろうか。