結婚と離婚

下島さんは高校在学中に就職活動がうまくいかず、卒業後はフリーターになった。27歳でやっと会社員になったものの長続きせず、さまざまな仕事を転々としていた。

やがて父親から、「どんな相手でもいいから早く結婚してくれ!」と懇願される。

ちょうどその頃、高校時代の女友だちから連絡が来るようになった。彼女には10歳年上で子持ちの彼氏がおり、その彼氏の友だちも交えて4人で会うことが増えていく。

「私は結婚に向いていない自覚があったので、『一生独身でいいや』と思っていたのですが、父への当てつけの気持ちから、勢いで手近な相手との結婚を決めてしまいました」

写真=iStock.com/shirosuna-m
※写真はイメージです

下島さんは1995年6月、旧友の彼氏の友だちと29歳で結婚。しかし、“勢いで手近な相手と”という結婚は、長続きしなかった。その後、離婚することになる。

元夫は、下島さんの体調が悪いと機嫌が悪くなり、すぐにフテ寝してしまった。意見の相違があった時に話し合えないことは、「一生添い遂げる相手ではない」と思う大きな要因となった。

「私の父は短気な上に不倫をして母を苦しめてきましたが、母の体調不良の時はフォローしていたので、元夫は冷淡だと感じました」

下島さんの体調が悪いと不機嫌になることは、立派なDVだ。

結婚から6年後。35歳で下島さんは実家に戻り、別居状態に。理由を話すと父親は、迎えに来た元夫に対して「お前は出てくるな」と言い、間に入ってくれた。元夫はなかなか離婚を受け入れなかったが、結局2002年6月、下島さん側が慰謝料として100万円支払うことで離婚が成立。慰謝料は父親が払ってくれた。