異動や昇進なしでも職務内容を再設計

Getty Images=写真

自分のものの見方は変えられなくても、自分の職務内容は変えられるかもしれない。職務内容を変えるためには、必ずしも別の部署に移ったり、昇進したりする必要はない。スプライツァーとレズネスキーは、ジョブ・クラフティングの手法を使って自分の動機や強みや関心にもっと合うように職務を設計し直すことを提案する。

なかには「大胆な手を打つ人もいる」し、権限の委譲の仕方やスケジュールの組み方を「少し変える人もいる」と、レズネスキーは言う。前者を実行するためには上司の承認が必要かもしれないが、後者はたいていの場合、必要ないだろう。

たとえば、自分にとって一番楽しい仕事はクライアントと話すことなのに、事務作業に追われてなかなかそれができないと感じている人は、毎日朝一番にクライアントと話をするようにスケジュールを組み直すかもしれない。そうすることで、終業時まで単調な仕事をやり続けるエネルギーを自分に吹き込むことができるのである。

逆に、楽しみは最後までとっておいて、1日の終わりに自分に対するご褒美としてクライアントと話をすることにする人もいるかもしれない。

仕事上のやりとりをする相手を変えてみる

もし気に入らないのが仕事そのものではなく一緒に働く相手である場合には、それも変えられることがある。

たとえばレズネスキーは、日常的に仕事上のやりとりをする相手を変えることで、職務満足度を高めることに成功した人たちを目にしてきたと言う。エネルギーを奪うのではなく与えてくれる関係を築くことにもっと力を入れよう。自分がもっとよい仕事をする助けになる人々を探し出すべく努力しよう。