アームとばねの仕組みは物理学の基本中の基本だった

小山佳一『クレーンゲームで学ぶ物理学』(インターナショナル新書)

モーターが動きカムが角度90度に回転をすると、カムの長手が両アームの支点の下の部分(力点)を押し出して、図表5の(C)のようになります。アームがグググ~ッと開き、両アームにつながった「ばね」はグググ~ッと伸びていきます。その伸びの長さは約7cm。なんとばねは、自然の長さより2倍以上大きく伸びていたのです。

再びカムが角度90度に回転すれば、アームはばねの復元力と重力で閉じていきます。シンプルな機構ですが、物理的に実に面白い!

ただプライズゲットだけを目的にプレイするのではなく、ほんの少しだけでも物理学の視点を用いて観察することで、クレーンゲームは全く違ったものに見えてきます。アームでプライズをつかみ、あるいは引っ掛け、落とし口に運び、ゲットする過程までを物理学で考えると、ゲームはより面白くなります。

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