悠仁さまのご結婚のハードルが高くなる
先のようなプランでは結局、皇室の将来を担うのは悠仁殿下のお子様だけという可能性が高い。それだと、悠仁殿下のご結婚相手は必ず男子を生まなければ皇室を途絶えさせてしまうという、想像を絶する重圧に直面しかねない。そうすると申し訳ないことに、ご結婚自体のハードルが極めて高くなる。
ところが、もともと「天皇制打倒」を唱えていた共産党が女性天皇・女系天皇を主張しているのを除くと、かろうじて立憲民主党が①だけでなく、配偶者やお子様にも皇籍を認める方策、いわゆる「女性宮家」も検討すべきことを提唱しているというのが、国会の現状だ。
同党の野田佳彦元首相は次のように述べている。
とはいえ、『悠仁さま派』『愛子さま派』などと国論を二分してしまうと議論がまったく進まなくなってしまう。これが一番よくない。まずは女性宮家の当主として皇室に残っていただき、同世代の悠仁さまをお支えいただく、という考え方もあり得るでしょう」
(『文藝春秋』令和6年[2024年]4月号)
国会は「国民の総意」の尊重を
もし女性宮家すら実現しなければ、次のステップでも敬宮殿下が天皇として即位される道は、極端に狭くなる。国民が敬宮殿下に寄せる期待の高まりと、国民の代表機関であるはずの国会の空気感との隔絶に、目がくらみそうだ。
天皇の地位が「国民の総意」に支えられるべきである以上、国会は多くの国民の願いをおろそかにしてはならない。